第2日目(大天井ヒュッテ~槍ヶ岳)
登山日:08/12・15
・大天井ヒュッテ~西岳~槍ヶ岳 7時間20分
ビックリ平・標高2,549m
大天井ヒュッテからお花畑を横切ってダケカンバ林に入り、さらに稜線直下の巻き道を進み、右手に小さな看板が立つ貧乏沢のコルを過ぎる。尾根を乗り越え稜線に出ると久しぶりに槍ヶ岳が姿を見せ、天空に突き上げるようにそびえ立っているビックリ平に着く。
小ピークのビックリ平に向かう
ビックリ平から槍ヶ岳
花崗岩の砂礫尾根
花崗岩の砂礫地から稜線右側のハイマツの斜面を通りぬける。ニノ俣谷側か切れ落ちたところは稜線伝いに進んでいく。ニノ俣谷側に巻いて進み、ふたたび天上沢側に入る。足下の石が白い花崗岩から赤みを帯びた石礫に変わるなかを赤岩岳に向かって登っていく。ここは山頂を踏まずに、ニノ俣谷側を巻いて斜面を進む。
前方に赤岩岳を望む
ケルンの積まれた平坦地
ヒュッテ西岳が見える
ふたたび稜線に上がり、「西岳ヒュッテまで30分」の看板がある小広い場所に出る。両サイドが切れ落ちた痩せ尾根を通過して、ダケカンバの林に入っていく。稜線東側のお花畑の斜面を横切り、西岳山頂への道を右手に分けるとヒュッテ西岳に到着する。抜群の展望地となっている。
ヒュッテ西岳
ヒュッテ西岳から東鎌尾根と槍ヶ岳
ヒュッテ西岳から標差200mほどの大下り
ヒュッテ西岳から表銀座の縦走も後半になり、いよいよ険しい岩稜の東鎌尾根に入っていく。今日は水俣乗越への急な下りからはじまる。ダケカンバの林に入り、すぐに鉄製ハシゴ、クサリを頼りに下っていく。水俣乗越まで約200mの下りだ。やや長いクサリがトラバース気味に架かっており、クサリとハシゴを頼りに一気に下る。
西岳の南西斜面を巻く様に下る
10段の鉄梯子
トラバース区間の鎖場
浮き石が多くザレた道をトラバースし、クサリが架かるスラブ状の岩場を進む。通過後は岩屑の道で急な傾斜をジグザグに下り、ダケカンバの林に入ってコル状の地形に下り立つ。だがここはまだニセ乗越とよばれる場所で、本当の水俣乗越はまだ先だ。
トラバース中間地点
最終トラバースを
槍ヶ岳への稜線
幅1.5mほどの切れ落ちた稜線を進み、木製ハシゴを登って花崗岩の道を行く。小広い場所に出るが、ここからさらに水俣乗越への最後の岩場下りとなる。急峻なスラブ状の一枚岩を下り、槍沢側に回りこんでクサリやハシゴの連続する岩場を下りきると、ようやく鞍部の水俣乗越に下り立つ。
ニセ乗越と呼ばれる痩せ尾根
谷が切れ落ちた場所をトラバース
標高2470mの水俣乗越
水俣乗越から登りに転じて東鎌尾根の核心部へ入っていく。水俣乗越から1段上がり天上沢側を回りこんでハイマツの稜線に上がる。目の前に槍が大きくそびえ立ち、迫力を増した姿で迎えてくれる。少し下って石屑の痩せ尾根を伝い、丸太を組んで階段状に整備された道を登っていく。
岩場は登り上げるとハイマツ帯
連続して掛けられた丸太梯子
三連鉄梯子
左右が切れ落ちたハイマツの狭い尾根を歩いていく。窓とよばれる鞍部へは木製階段を下りたあと、三つ続く鉄製のハシゴ(14・18・18段)で下っていく。ハシゴを下り、鞍部の痩せた稜線を通過する。
木道・スリップ注意
ヤセ尾根稜線
2つのピークを乗り越える
やがて石屑の尾根歩きとなり、高度を稼ぎながら登っていく。ハシゴとクサリの続くちょっとした岩場を越えれば、東鎌尾根の核心部が終わる。
鞍部の「窓」から鎖場を登る
5mほどの17段の鉄梯子
登って来たルートの稜線を振り返る
この先は岩稜をジグザグに急登していく。カブリ岩を左手に過ぎると、雷鳥平とよばれる一角に建つヒュッテ大槍に着く。槍沢からの道を過ぎ、短いハシゴを通過して殺生ヒュッテへの道を分ける。
カブリ岩を左手に
ヒュッテ大槍
やっと槍ヶ岳の肩に着く
丸太の手すりがある鉄製のハシゴを登り、東鎌尾根最上部の岩場を槍沢側に巻いていく。穂先の基部のガレ場を回りこむと、槍沢コースの道と槍の肩直下で合流し、槍ヶ岳山荘へ到着する。
木製の橋で足場を補強した所を通過
桟橋を渡り切った所
槍ヶ岳の岩場
やっと槍ヶ岳に