滋賀県湖東平野に聳える岩峰太郎坊山(赤神山)。八日市の北西部に巨岩を連ねる瓦屋寺山系の太郎坊山は信仰的要素があふれている。箕作山はこの山域で2番目の標高を有し、織田信長によって攻略された六角定頼の城と展望台で、八日市の市街地が眼下に開ける。ピラミダルな太郎坊山(赤神山)は登頂意欲をそそる山です。
 02/21
 大鳥居から眺める太郎丸山は聳える岩峰の巨岩が登頂意欲をそそる。大鳥居をくぐった先に駐車場がある。拝殿や参集殿のある表参道の石段を登る。票差はなんと90mを超える階段だ。

長い長い参道の階段

やっと太郎坊宮が

銅鳥居

 夫婦岩の入り口にある銅鳥居です。

夫婦岩

 夫婦岩(金胎両部岩)は、巨岩の間を通ることで病苦を除き諸願が成就され、悪心あるものは「岩にはさまれる」といわれている。

岸壁に建つ本宮

 太郎坊宮は太郎坊・阿賀神社の通称で、神体山信仰と磐座信仰発祥の地といわれている。
太郎坊宮から蒲生野を一望
太郎坊宮から蒲生野を一望

本宮への階段

 本宮で参拝後、石階段を心洗場まで下りて左に折れると箕作山への道標がある。瓦屋寺の参詣道と言っても山道です。太郎坊山(赤神山)を東に巻くようにして登っていく。

心洗場

太郎山への登り道

遠望に雨乞岳・綿向山

 太郎坊山東面側からの眺望は鈴鹿山系の山並み(雨乞岳)と綿向山がパノラマを展開する。北側尾根に上がると箕作山との分岐に出る。ここを左に折れて太郎丸山へ。

灌木の道

太郎坊山(赤神山)分岐

太郎坊山の巨峰

 箕作山分岐を分けて、なだらかな尾根筋を行くと前方に巨峰が現れる。急な登りを登りあがると太郎坊山(赤神山)の山頂に着く。

箕作山分岐から太郎坊山へ

山頂近し

太郎坊山(赤神山)山頂

太郎坊山から南箕作山

山頂から鈴鹿山系・冠雪の霊仙山
山頂から鈴鹿山系・冠雪の霊仙山

箕作山分岐

 太郎坊山(赤神山)から分岐まで戻り左に折れて尾根を行くと休憩所がある。ここからさらに北進すると瓦屋寺との分岐に着く。まず参拝してこよう。瓦屋寺は、聖徳太子が百済の陶工に四天王寺の瓦を焼かせた記念に建立したとされる。

休憩所

瓦屋寺

箕作山

 瓦屋寺から箕作山分岐に戻り箕作城址分岐を左にとって登りあがると箕作山(373.5m)に着く。下山は往路を戻る。

箕作山分岐

箕作山


 箕作山城は、観音寺城から中山道をはさんで南東側の正面にある清水山山頂に位置する。太郎坊宮・箕作山と尾根続きです。城の記録では、応仁の乱後の混乱した近江で、六角高頼に対抗するため、幕府側か擁立した佐々本正尭が近江へ攻め入った際に龍城したのが清水城で、これが箕作山城の前身とされるが定かではない。そして、明確な記録で登場するのが永禄11年(2568)に織田信長が近江へ侵攻した際で、このとき六角氏は観音寺城に加え、和田山城・箕作山城の防御を固め迎え撃とうとした。このとき、箕作山城の守りには六角氏家臣の建部源八郎と吉田出雲守が入ったとされる。
02/21

神社前登城口

 五箇荘清水鼻地内の神社から登城する。票差150mほど登ると箕作城跡分岐に着く。

整備された道

箕作城跡分岐

箕作城跡碑

 尾根上の道標から左に折れて箕作城跡分岐を登城する。南箕作山に向かう尾根上に石垣や堀切らしきが確認される。

主郭西の石垣跡

堀切

東郭Ⅰ

東郭Ⅱ

南箕作山山頂

 尾根上の道標から左に折れて箕作城跡分岐を登城する。南箕作山に向かう尾根上に石垣や堀切らしきが確認される。尾根地形にしたがって曲輪が存在しており、東端には土塁状の高まりもあり、虎口が存在する。