南八ヶ岳の最北端に位置し、北面は夏沢峠へ深く落ち込んでいる。火山らしいピークで北面に切り立つ巨大な爆裂火口を残している。標高1900mの桜平から登る。
登山日:10/30

 

  夏沢峠西麓の桜平(標高1900m)から出発。コース起点の150mほど手前の駐車場からの登山開始。夏沢鉱泉方面への林道を進む。

桜平登山口

山腹の紅葉

前方・シラナギ沢と夏沢の二俣

  夏沢鉱泉林道をシラナギ沢と夏沢の二俣まで下り夏沢林道沿い下流から上流に向かう。ちょっと急坂だが、木橋渡って左岸に渡ると、なだらかな道になる。

夏沢沿いの林道

しばらく林道を進む

 

  あたりはコケやシダが林床をおおう針葉樹の原生林が広がっている。道は歩きやすく散歩道だ。上槻木からの旧道を合わせた先で、右岸へ渡ると夏沢鉱泉に着く。八ヶ岳山中の秘湯のひとつ。

夏沢

夏沢鉱泉

 

 夏沢鉱泉をあとに、さらに上流へ向かうとじきに道幅が狭まり、林道から登山道に変わる。沢沿いの赤土の斜面を10mほど迂回し、左岸へ渡って支流の涸れ沢を2本またぐ。

 

 

沢沿いでカモシカに遭遇

 夏沢の本流からやや離れて山側を巻く。夏沢の流れはだいぶ細くなってきている。右岸へ渡ると道は水流を離れ、山腹をつづら折りに登るようになる。傾斜がゆるみ、深い樹林のなかで支沢を渡ると、ほとんど平坦な道となる。樹林が途切れ、前方にオーレン小屋に出る。

深い樹林帯

オーレン小屋

オーレン小屋から案内標識

 オーレン小屋からほとんど水流のない夏沢源流の小沢を渡りゆるやかに登って枯木帯入る。石がゴツゴツとしたところもあるが針葉樹林に続く道へ進む。やがて、夏沢峠の分岐に出る。

針葉樹林

ここを登り上がると夏沢峠

夏沢ヒュッテ前

 硫黄岳の爆裂火口が迫力ある景観を描いている。赤土の崩壊地の上部を通りダケカンバ帯に入り、灰色の岩礫で埋まる斜面をジグザグに登る。

木階段

木道の先に山頂

 

 灰色の岩礫で埋まる斜面をジグザグに登る。東側はすさまじい爆裂火口で切れ落ちている。遠望に浅間山を望むことができる。

黒い岩塊

 黒い岩塊の基部を通り、付近の稜線は、東側のすさまじい爆裂火口に対して西側はハイマツの緑におおわれたなだらかな斜面が広がっている。ここから数えて7つのケルンが頂上の進路を導いてくれる。

岩蝶の斜面

東側は爆裂火口

登坂を振り返る

 ハイマツと岩礫の斜面を登っていく稜線のやや東側へ移って、火口壁をよく望める主稜線を登ると指導標とケルンがありここを登りきると頂上。

爆裂火口と雲海

最後のケルン

硫黄岳山頂

爆裂火口

山頂から赤岳と阿弥陀岳

山頂から赤岳

 

硫黄岳から赤岩ノ頭へ向かう

富士山が望める

 硫黄岳直下のロウソク岩を巻いて岩蝶の稜線を北東へ下ると赤岳鉱泉とオーレン小屋、硫黄岳への分岐の指導標が立つ赤岩ノ頭である。

ロウソク岩

赤岩ノ頭

赤岩ノ頭から美しい硫黄岳

赤岩ノ頭から美しい硫黄岳

遠望にローソク岩

 赤岩ノ頭分岐から山腹を西へ横切りながらゆるやかに下っていく。浅い谷を渡りダケカンバが幹を高くのばす樹林帯を抜けると南側のキャンプ指定地がある。小さな流れの木橋を渡るとオーレン小屋前に出る。

樹林帯を行く

オーレン小屋

 

コースタイム

桜平→(0:30)→夏沢鉱泉→(0:45)→オーレン小屋→(0:25)→夏沢峠→(1:10)→硫黄岳→(0:15)→赤岩ノ頭→(0:50)→オーレン小屋→(0:30)→夏沢鉱泉→(0:20)→桜平