鈴鹿山脈南部に位置する宮指路岳と仙ヶ岳の縦走。ヤケギ谷から台形上の宮指路岳に登り、荒々しい『犬返しの険』から岩峰の好展望の県境稜線コースをたどり仙ヶ岳を縦走する。
宮指路岳登山口
小岐須渓谷登山口から東の山腹に入り、堰堤からの道と合流する山道へ入った後、渡渉して少し行くと、案内の立つ二股分岐に出る。左がヤケギ谷道、右が小岐須峠に向う道で、どちらからでも周回出来るが、左折してヤケギ谷道を往路にとる。
ヤケギ谷の無名滝
ポイント6
東海展望
植林下の沢の高巻きから徐々に下って沢に着き、数回渡渉の後、沢から離れてジグザグの急登になる。左の谷側はガレや急崖が続く。やがて沢を離れ、砂質の溝道から二次林の山道に入り、急登するうちに明るい尾根に出る。平坦な尾根からすぐ、道標を見て左に寄ると『東海展望』に着く。
ヤゲキ谷
タムシバの花も終りかな
三体仏岩
東海展望を過ぎると、左手に三体仏岩がある。登山道に戻り鞍部から西の台地に向って、ヒノキの点在するササ道を登り詰めると、県境縦走路に出てすぐに宮指路岳山頂となる。
宮指路岳山頂
山頂北の馬乗り岩
難所の犬返しの険
宮指路岳から南の県境稜線ルートに入るがいきなり犬返しの険の鞍部に向かって標高差80m、俯角30度のガレ場の急傾斜を一気に下る。鞍部からの登り返しは花崗岩の崩壊が進み、風化した岩がむき出しになっている『犬返しの険』を登る。奇岩の岩を縫うように砂ザレを登り上がる。
「犬返しの険」岩場
岩の間を抜ける
宮指路岳と三体仏岩
犬返しの険を振り返る
奇岩の岩を縫うように砂ザレでスリップに注意して登り上がる。このピークからは東側の岩塔下は激しくきれ落ち、大きく迫る宮指路岳と束峰の奇岩、野登山や仙ヶ岳などすばらしい展望です。
岩場の直下
ザレ場から雨乞岳方面
向かう仙ヶ岳
この先は鈴鹿南部特有のやせ尾根のアップダウンが続く。展望とスリルか昧わえる楽しい稜線で、やせ尾根のアップダウンを5回ほど繰り返し最低鞍部が小社峠となる。
アップダウンの尾根
小社峠
仙ヶ岳西峰
小社峠から仙ヶ岳頂上まで、小さな起伏を尾根伝い3つほど越えると仙ヶ岳の西峰に着く。『鈴鹿の鹿島槍ヶ岳』とはやされる仙ケ岳は、高度こそ100mをきるが秀麗な双耳峰の山で、南鈴鹿の盟主と言われる名峰です。ここからの鎌ヶ岳の眺めが素晴らしい。
仙ヶ岳東峰
仙ノ岩
東峰山頂から鎌ヶ岳を望む
東峰山頂から鎌ヶ岳を望む
仙鶏尾根岩場
仙鶏尾根には仙ヶ岳西峰から東峰に向かって南尾根分岐を過ぎてそのまま東進む。その仙鶏尾根は、ヤセ尾根でガレ場や急な傾斜を下るので足元には要注意です。
イワカガミ
ミツバツツジ
野登山分岐
仙鶏乗越の案内板(小岐須渓谷・屏風岩)があり左の仙ヶ谷に標高差270mほどを下ると林道分岐に出る。屏風岩を眺めて林道を2㎞程で駐車場のあるゲートに着く。
仙ヶ谷ナメ滝
林道から屏風岩を望む
■コース時間
登山口(8時40分)→東海展望(10時30分)→宮指路岳(10時50分)→犬返しの険(→11時15分/11時55分)→小社峠(12時45分)→仙ヶ岳西峰(1時5分)→東峰(1時25分)→仙鶏乗越(2時10分)→小岐須渓谷下山(3時20分)