恵那山(2,191m)は中央アルプスの最南端にある美濃の最高峰で、大きな山体を誇る。神坂峠からの登山道は、距離はあるものの展望が楽しめるルート。

神坂峠から恵那山に

 恵那山は日本百名山の一座で人気も高い。豊かな落葉樹林が山腹の大半をおおい、季節の彩りは豊で、春と秋は楽しみも大きい。神坂峠から西に下ったところに駐車場が設けられている。

神坂峠登山口

千両山ピークに向かう

 神坂峠から南ヘササの切り開きを登っていく。行く手には恵那山がどっしりと構え、距離のあることを知る。ゆるやかな稜線を進み、見晴らしの良い千両山の小ピークに着く。

後方に富士見台

 シラカバや立ち枯れ木が点在するササの斜面を下り、雑木林におおわれたコブを越えると鳥越峠に着く。

 

鳥越峠

目指す恵那山がまだ遠い

 鳥越峠から稜線の東側の不安定な踏み跡を巻き再び稜線に戻ると、赤茶けた山肌をさらすウバナギの崩壊地に出て緊張させられる。

稜線を行く

ウバナギの崩壊地

 やせた稜線のアップダウンを繰り返しながら高度を上げていく。眺望が開ける小ピークを越え、主稜をたどると大判山三角点の広場に着く。堂々たる患那山が見えるが、その前にもまだ越えねばならない小ピークがいくつもこちはだかっている。

大判山から恵那山を望む

 大判山からいったん大下りして、ふたつ三つと起伏を進み、1820mのピークを過ぎると、赤茶けた山肌が今も崩壊を続ける天狗ナギに出る。谷の深さと高度感を感ずる。

天狗の頭

天狗ナギ

 周りのササが消えると、苔むした倒木が随所に横たわる、原生林の山腹をジグザグに登る。再び顕著な山稜に出ると、川上の恵那神社前宮からの道に合流する。

岳峠へ下る

 左折して露岩が多い稜線を行くと、岩上にニノ宮、三ノ宮と小さな社が祀られ、頂上の奥宮への参道だつたことがわかる。

恵那山々頂

 避難小屋の建つ鞍部で黒井沢道が合流する。南東へ小尾根を登ると恵那神社奥宮に迎えられ、恵那山山頂の一角に着く。

■ルートマップ

 

神坂峠(50分→←40分)鳥越峠(50分→←35分)大判山(35分→←35分)天狗ナギ(1時間20分→←50分)前宮道分岐(25分→←20分)恵那山頂避難小屋(10分→←10分)恵那山【往復】