燕から常念岳へ、もっとも北アルプスらしさが味わえるコンコース。夏山の人気ナンバーワンといえるほどの賑わいをみせる。
作成日:2017/08/10
中房温泉から登山道に入る、合戦尾根に取りつくと初めから急な斜面をジグザグに登る。山腹から尾根に出て一がんばりすると第一ベンチ。深い樹林帯の登りが続き第二、第三ベンチと続き合戦小屋までじっくりと登る。
合戦小屋(2,350m)を過ぎると、樹林帯は低くなり合戦ノ頭で樹林限界を抜ける。展望が開けて大天井岳への稜線の鞍部には槍ヶ岳がのぞく。正面の燕山荘まであとワンピッチ。燕山荘で宿泊。
燕山荘は、燕岳の頂上稜線にある山小屋でアルプスでも有数の歴史ある 山小屋のひとつです。燕岳は、白い花崗岩砂と緑のハイマツのハーモニ、さまざまなフォルムをみせる花崗岩のオベリクス群、これらで構成された自然の造形美、庭園美がこの山の特色です。
燕山荘から燕岳までは、風化した花崗岩の砂礫を踏んでいく。さまざまな形の花崗岩群を見ながら山頂までたいした登りもなく行ける。山頂から北燕岳へ行く花崗砂礫の斜面には、コマクサの群生が見られる。
庭園美の燕岳
奇岩の花崗岩群
北燕岳
燕山荘を出ると、槍ヶ岳がすぐ近くに大きく見える。燕山荘から大天井岳までは、通称アルプス銀座、または表銀座コースと呼ばれ、名猟師小林喜作が開拓したところから喜作新道の名がある。軽い登り下りの道が続く。蛙岩を通り、いくつかの上下ののち為右衛門ノ吊岩を過ぎると大天井岳が目の前に大きく聳える。
槍ヶ岳を眺めての稜線
蛙岩
大下りに向かう
大天井岳を中腹をからむ巻き道が良く見える。切通岩から鉄クサリのある下りを終えると、大天井岳の登りにかかる。
切通岩鞍部と天井岳
切通岩のハシゴ
V字の切通岩
大天井岳に少し登ったところ牛首山側への分岐がある。大天井岳の肩を南東へ斜めにからむようにして登って行く。稜線を回り込むと大天荘の前に着く。ここから大天井岳へは、わずかな登りで頂上に達する。山頂から見る槍ヶ岳と振り返る燕岳もまたみごとなロケーションです。
大天荘と大天井岳
大天井岳山頂
大天井岳から槍ヶ岳
大天荘から東天井岳(2,811m)は頂上を通らずに右を巻いて通過する。霧の深いときはルート要注意。ほとんど平らな道は横通岳(2,767m)も右を巻いて通過する。しばらくして常念小屋への下りが始まり、やや急になると小屋が見えてくる。
めざす常念岳
二俣小屋跡はビューポイント
広大なハイ松帯を行く
常念小屋にリュックからサブザックに変えて目の前の大ピラミッド常念岳へ登る。急な登りであるが思ったより時間はかからない。頂上(2,857m)の岩峰に出ると槍ヶ岳が正面に見え、東大天井、大天井、槍ヶ岳、穂高岳の稜線がパノラマになって展開する。
常念小屋
常念岳へ
常念岳山頂
山頂で展望を楽しんだ後、下山は一ノ沢に下山する。
天気も下り坂
一ノ沢に向かう
一ノ沢登山口に下山
【1日目】
中房・燕岳登山口→(01:10)→第2ベンチ→(01:50)→合戦小屋→(01:05)→燕山荘→(00:30)→燕岳→(00:30)→燕山荘→(00:55)→大下りの頭→(01:15)→切通岩→(00:45)→大天荘
【2日目】
大天荘→(01:00)→東天井岳分岐→(01:00)→横通岳南肩→(00:20)→常念小屋→(01:20)→常念岳→(01:00)→常念小屋→(02:20)→王滝(大滝)ベンチ→(01:00)→一ノ沢登山口